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【第二種電気工事士】ケーブルの切出し寸法・外装剥き寸法・絶縁被覆剥き寸法一覧表【技能試験_受験ノート】

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こんにちは、リキリツです。

 

私事ですが今年度下期の第二種電気工事士の技能試験を受験するので、受験勉強を始めました。

 

今回は第二種電気工事士の技能試験問題で必ず覚えておかなければいけないケーブルの切出し寸法・外装剥き寸法・絶縁被覆寸法について書かせていただきます。

 

自分の学習のためのノートの意味合いもありますが、第二種電気工事士を受験される方にも参考にしていただければと思います。

 

 

1. ケーブルの切出し寸法

1-0. 切出し寸法=指定寸法+加算寸法

技能試験問題の配線図には、指定寸法が与えられています。

 

下図の単線図で赤枠で示した寸法が指定寸法です。

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指定寸法は部品及び接続部の中央間の距離のことですので、ケーブルの切出し寸法指定寸法にケーブルの両端で取り付ける部品を加工するための寸法(加算寸法)を加えた値となり、下図・下記の式で表されます。

 

切出し寸法=指定寸法 + 加算寸法

 

※ケーブルのイメージ図

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加算寸法は部品の種類により、「0mm」・「50mm」・「100mm」の3通りに分類されます。

 

以下、3通りの加算寸法を順に説明していきます。

 

1-1. 加算寸法0mmの部品

加算寸法0mmの部品は以下の4種類となります。

 

電源・端子台・ブレーカ・省略部は加算なし」と覚えましょう。

  • 1Φ2W100V電源
  • 施工省略部
  • 端子台
  • 配線用遮断器(ブレーカ)

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1-2. 加算寸法50mmの部品

加算寸法50mmの部品は、「照明器具」・「コンセント類」・「スイッチ類」です。

 

部品は50mm加算」と覚えましょう。

 

種類を全て書き出すと下記のようになります。

 

  • ランプレセプタクル
  • 角型引掛シーリング
  • 丸型引掛シーリング
  • パイロットランプ
  • 埋込型コンセント
  • 露出型コンセント
  • ダブルコンセント
  • 接地極付接地端子付コンセント
  • 20A250V接地極付コンセント
  • 片切スイッチ
  • 表示灯付きスイッチ
  • 3路スイッチ
  • 4路スイッチ

 

1-3. 加算寸法100mmの部品

加算寸法100mmとなるのは、差込式コネクタ及びリングスリーブでの接続部になります。

ジョイントボックスでもアウトレットボックスでも加算寸法は同じで100mmとなります。

接続部は加算100mm」と覚えましょう。

 

  • ジョイントボックス接続部
  • アウトレットボックス接続部

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2. 外装剥き寸法と絶縁被覆剥き寸法

2-0. 外装剥き寸法と絶縁被覆剥き寸法について

加工するためにはケーブルの外装と絶縁被覆を下図のように剥く必要があります。

部品ごとに外装剥き寸法と絶縁被覆剥き寸法は決まっていますので、覚えておく必要があります。

 

※ケーブルのイメージ図

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外装剥き寸法は、前項で説明した加算寸法と同じ場合と異なる場合があるので注意が必要です。

 

部品ごとに外装剥き寸法と絶縁被覆剥き寸法にパターンがありますので、パターンごとに説明していきます。。

 

2-1. 電源部と施工省略部は外装0mm・絶縁被覆0mm
  • 電源部(1Φ2W100V電源線)
  • 施工省略部

 

この2つの部品は加工を行いませんので、外装剥き寸法・絶縁被覆剥き寸法どちらも0mmになります。

 

2-2. 端子台と配線用遮断器は外装50mm・絶縁被覆12mm
  • 端子台
  • 配線用遮断器

この2つの部品は外装剥き寸法50mm絶縁被覆剥き寸法12mmになります。

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2-3. 輪作りの必要な部品は絶縁被覆20mm
  • ランプレセプタクル(外装40mm)
  • 露出型コンセント(外装30mm)

 

この2つの部品は輪作りという絶縁電線の先端をネジ止めするため輪のように加工する必要があります。

 

ストリッパを使用して輪作りをする場合の絶縁被覆剥き寸法は20mmとなります。

 

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外装剥き寸法ランプレセプタクル40mm露出型コンセント30mmとなります。

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※部品下のマークは単線図記号です。

2-4. 引掛シーリングはストリップゲージ合わせ
  • 角型引掛シーリング
  • 丸型引掛シーリング

 

2種類の引掛シーリングには部品側面にストリップゲージが施されています。

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外装を部品の厚さに合わせて剥いてから、絶縁被覆を残す部分をストリップゲージに合わせて絶縁被覆を剥き、芯線の長さをストリップゲージに合わせて切断します。

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※部品下のマークは単線図記号です。

2-5. 連用取付枠に付けられる部品は外装縦100mm横75mm
  • 埋込型コンセント(絶縁被覆10mm)
  • 片切スイッチ(絶縁被覆10mm)
  • 表示灯内蔵スイッチ(絶縁被覆12mm)
  • 3路スイッチ(絶縁被覆12mm)
  • 4路スイッチ(絶縁被覆12mm)
  • パイロットランプ(絶縁被覆12mm)

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この6つの部品はいずれも連用取付枠に取り付け可能な部品です。

 

外装剥き寸法はケーブルが連用枠に対して縦から接続する場合は100mm横からの場合は75mmとなります。

 

施工条件により連用取付枠に付けない場合もありますが、外装剥き寸法は枠があるときと同様で縦100mm・横75mmとなります。

 

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絶縁被覆剥き寸法は部品に施されたストリップゲージに合わせますが、ストリップゲージに寸法も書かれていますので、寸法を覚えておくと良いと思います。

 

【参考】「片切スイッチ」のストリップゲージは下写真の黄色点線で囲った部分です。

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使用頻度の高い埋込型コンセント」と「片切スイッチ」は絶縁被覆剥き寸法10mmで、その他は12㎜とすると覚えやすいと思います。

 

2-6. 連用取付枠の部品間の渡り線は100mmと75mm

連用取付枠に取り付けられる部品間での渡り線の寸法は下記の通りになります。

両端の部品間:100mm

隣りの部品間:75mm

 

渡り線が必要な分の長さのケーブルの外装を剥き、絶縁電線を切断して渡り線とします。

 

75mmの渡り線が2本必要な場合は、150mmの線を作ってから半分に切断すると作業時間を短縮できます。

 

絶縁電線剥き寸法は2-5.項の部品の種類によります。(ストリップゲージに合わせます。)

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2-7. 大サイズのコンセントは外装縦100mm横75mm・絶縁被覆12mm
  • ダブルコンセント
  • 接地極付接地端子付コンセント
  • 20A250V接地極付コンセント

 

このサイズの大きい3種類のコンセントは外装剥き寸法は連用取付枠と同じでケーブルが枠に対して縦から接続する場合は100mm、横からの場合は75mmとなります。

 

絶縁被覆剥き寸法は部品に施されたストリップゲージ(12mm)に合わせます。

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2-8. 接続部
  • ジョイントボックス+リングスリーブ(外装100mm・絶縁被覆20mm)
  • ジョイントボックス+差込形コネクタ(外装100mm・絶縁被覆12mm)
  • アウトレットボックス+リングスリーブ(外装130mm・絶縁被覆20mm)
  • アウトレットボックス+差込形コネクタ(外装130mm・絶縁被覆12mm)

 

接続部の外装剥き寸法は、ボックスの種類により下記のように異なります。

ジョイントボックス:100mm

アウトレットボックス:130mm

 

これはアウトレットボックスの場合ボックスの中央で配線を立ち上げるため、アウトレットボックスがない(=ジョイントボックス)の場合より外装を30mm長く剥く必要があるからです。

 

下の写真で、オレンジ点線で囲った部分がアウトレットボックス部で、黄緑点線で囲った部分がジョイントボックス部です。

(技能試験ではジョイントボックスは省略されて支給されません。)

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接続部の絶縁被覆剥き寸法は、接続手段により下記のように異なります。

リングスリーブ12mm

差込形コネクタ20mm

 

3. 部品ごとの加算寸法・外装剥き寸法・絶縁被覆剥き寸法一覧表

前項までに説明したケーブル切断時の加算寸法・外装剥き寸法・絶縁被覆剥き寸法を部品ごとに一覧表にまとめると以下の表のようになります。

 

参考までに部品の極性についても記載しておきます。

 

 

No. 名称 加算
寸法
[mm]
外装剥き
寸法
[mm]
絶縁被覆剥き
寸法※1
[mm]
極性 備考
1 1Φ2W100V電源 0 0 0 -  
2 施工省略部 0 0 0 -  
3 端子台 0 50 12 条件による  
4 配線用遮断器 0 50 12 L:黒、N:白  
5 ランプレセプタクル 50 40 20 受け金ネジ部:白(N) 輪作り要。
6 角型引掛シーリング 50 器具の厚さ ゲージ合わせ W:白(N)  
7 丸型引掛シーリング 50 器具の厚さ ゲージ合わせ W:白(N)  
8 パイロットランプ 50 縦100
(側面:75)
12(ゲージ) - 常時点灯と同時点灯により接続方法が異なる。
取付連用枠に取り付ける場合は部品向きに注意。
9 埋込型コンセント 50 縦100
(側面:75)
10(ゲージ) W:白(N) 取付連用枠に取り付ける場合は部品向きに注意。
10 ダブルコンセント 50 縦100
(側面:75)
12(ゲージ) W:白(N)  
11 露出型コンセント 50 30 20 W:白(N) 輪作り要。
12 接地極付接地端子付コンセント 50 縦100
(側面:75)
12(ゲージ) W:白(N)
接地極マーク:緑( E)
 
13 20A250V接地極付コンセント 50 縦100
(側面:75)
12(ゲージ) 接地極マーク:緑( E)  
14 片切スイッチ 50 縦100
(側面:75)
10(ゲージ) - 取付連用枠に取り付ける場合は部品向きに注意。
15 表示灯付きスイッチ 50 縦100
(側面:75)
12(ゲージ) - 取付連用枠に取り付ける場合は部品向きに注意。
16 3路スイッチ 50 縦100
(側面:75)
12(ゲージ) 電源側0:黒(L)
1,3:3路スイッチ同士を接続
負荷側0:照明へ
取付連用枠に取り付ける場合は部品向きに注意。
17 4路スイッチ 50 縦100
(側面:75)
12(ゲージ) 3路スイッチ2個の間に割り込み 取付連用枠に取り付ける場合は部品向きに注意。
18 渡り線(両端) 100 部品による(ゲージ) -  
19 渡り線(隣り) 75 部品による(ゲージ) -  
20 ジョイントボックス+リングスリーブ 100 100 20 -  
21 ジョイントボックス+差込形コネクタ 100 100 12 -  
22 アウトレットボックス+リングスリーブ 100 130 20 -  
23 アウトレットボックス+差込形コネクタ 100 130 12 -  

 

※1. 表の中で「ゲージ」と記載している部品は、ストリップゲージに合わせて施工します。

 

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以上、第二種電気工事士の技能試験で必ず覚えておかなければいけないケーブルに関する寸法について書かせていただきました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。