こんにちは、リキリツです。
私事ですが、現在第三種冷凍機械責任者の試験に向け独学学習のラストスパート中です。
第三種冷凍機械試験で出題される問題は全て暗記問題で、計算問題はありません。
特に「保安管理」科目では、「フルオロカーボン冷媒」と「アンモニア冷媒」に関する問題はよく出題される重要ポイントなのですが、初めて冷凍機械を学習するとどちらがどちらか混乱してしまいがちです。
今回は、自分用の学習ノートも兼ねて、第三種冷凍機械責任者試験の「フルオロカーボン冷媒」と「アンモニア冷媒」について学習できる暗記用資料について書かせていただきます。
第三種冷凍機械責任者試験を受験される方や、受験を検討中の方に参考にしていただければと思います。
1. 効果のあがる暗記学習法
資格を取得するための暗記学習の目的は、インプット(学習)した内容をアウトプット(解答)できるようにすることです。
テキストを読んだり問題を解いたりするだけではあいまいな記憶になりやすく、正確に解答(アウトプット)する実力がつきにくいと考えます。
インプットした内容をアウトプットしやすくするためには、
インプット → 整理 → アウトプット
というふうに、インプットした内容を整理するとスムーズにアウトプットしやすくなります。
暗記したい内容を整理するための最もシンプルな方法は、表にまとめることです。
表はバラバラの項目を1つのまとまりとして覚えることができるので、暗記の労力が軽減されます。
また作成した表を項目を隠しながら上から順に答えるように使うと、項目の数だけ小テストを実施することもできます。
2. フルオロカーボン冷媒・アンモニア冷媒 比較表
フルオロカーボン冷媒・アンモニア冷媒の全般の特性・油に対する特性・適応する機器及びその他の項目についてまとめた比較表は以下のとおりです。
赤文字・青文字で記載している部分は対比のあるところなので、暗記のポイントとなります。
【フルオロカーボン冷媒・アンモニア冷媒 比較表】
分類 | 項目 | フルオロカーボン冷媒 | アンモニア冷媒 |
---|---|---|---|
特性 | 毒性/可燃性 | なし/なし | あり/あり |
特性 | 水分 | ほとんど溶けない | よく溶ける |
特性 | 鋼管材料 | ・鋼管・銅管 ・2%超のMg含有のAl合金は使用不可。(浸食性があるので) ・SGPは1MPa以下で使用可 |
・鋼管 (銅に対して浸食性があるので、使用不可) ・SGP使用不可 |
特性 | 圧縮機吐出しガス温度 | 上限120~130℃(低温) | 上限130~150℃(高温) |
特性 | 過熱度 | 5~10℃ | なし |
特性 | 比重 | 1以上(水に対して) 冷凍機油より大きい。 |
0.6(水に対して) 空気より小さい。冷凍機油より小さい。 |
性質 | 冷媒系統の水分 | 厳禁(氷結・腐食させる。ドライヤを設置) | 少量の水分は問題なし |
油 | 冷凍機油 | よく溶ける(高圧力・低温ほど溶けやすい) | ほとんど溶けない(少し溶ける) |
油 | オイルフォーミング(泡立ち) | 頻発 | 少しだけ(液戻り時に起こすことがある) |
油 | クランクケースヒータ | 必要(冷凍機油への冷媒の溶け込み防止→オイルフォーミングの防止のため) | 不要 |
油 | 油の劣化 | 劣化しにくい(吐出しガス温度低温のため) | 劣化しやすい(吐出しガス温度高温のため) |
油 | 冷凍機油の行先 | 油濃度の高い液面近くから抜き出し、冷媒と共に装置内を循環(油は圧縮機に戻される。油戻し装置要) | 油が劣化するので、油分離機で分離した油は蒸発器下部の油抜き管から抽出し、油だめに回収) |
油 | 油分離機 | 低温用・大型用で使用(小型機にはつかない) | 使用(油が劣化するので、油分離機で分離した油は油だめに回収) |
機器 | 圧縮機のタイプ | 密閉型(銅線を侵さないので) | 開放型(銅線を侵すので) |
機器 | 凝縮器のタイプ | ・空冷式 ・水冷式(横形シェルアンドチューブ,二重管) |
・水冷式(横形シェルアンドチューブ,立形シェルアンドチューブ) ・蒸発式(凝縮温度を低くできるので) |
機器 | 液ガス熱交換機 | 使用 | 不使用(圧縮機の吐出しガス温度の上昇が大きいので) |
機器 | 破裂板 | 使用可 | 使用不可(可燃性・毒性不可のため) |
機器 | 溶栓 | 使用可 | 使用不可 |
機器 | ドライヤ | 使用(水分厳禁のため) | 不使用(少量の水分は問題なし) |
機器 | 二重立ち上がり管 | 設置(軽負荷時の油戻し対策のため、最小負荷と最大負荷の運転のとき、管内蒸気速度を適切な範囲に保つ。 | 非設置 |
その他 | 気密試験に使用するガス | 二酸化炭素使用可 | 二酸化炭素使用不可 |
その他 | 備考 | ・沸点が低いもの→飽和圧力が高い ・プラスチック、ゴムなどの有機物を融解、膨張させる |
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今回作成した表は、私が学習で使用しているテキスト「ゼロからはじめる3種冷凍試験」(オーム社)及び過去問題集「2022年版第3種冷凍機械責任者試験過去問題集」(オーム社)からの情報を抜粋してまとめたものです。
以下リンク記事にてテキスト・過去問題集の詳細を書かせていただいておりますので、よろしければご参照ください。
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…以上、第三種冷凍機械責任者試験の「フルオロカーボン冷媒」と「アンモニア冷媒」について学習できる暗記用比較表について書かせていただきました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。