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【消防設備士甲4】実技試験-製図のポイントまとめノート

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こんにちは、リキリツです。

 

私事ですが、現在消防設備士甲種第4類の受験に向けて、独学で勉強中です。

 

テキストの問題を解いた成績をつけながら学習をすすめているのですが、どうも製図の成績が良くありません。

 

製図問題を難しいと思う理由暗記するルールが多く、いろんなパターンの問題に対応する必要があるからだと思われます。

 

今回は消防設備士甲種第4類で実技試験の製図問題をマスターするために覚えるべきポイントをまとめた記事を書かせていただきます。

 

消防設備士甲種第4類を勉強中の方や、この資格に興味のお持ちの方に参考にしていただければと思います。

 

 

1. 製図問題を解くための基本手順

まず最初に製図問題を解くための基本手順を一覧表にまとめます。

表の上から順番に実行していくことで製図問題を解くことができます。

 

No. 手順 ポイント
1 警戒区域を設定 ・面積600m2以下(見渡せる場合は1000m2以下
・1辺50m以下
・(断面図の問題)面積が合計500m2以下であれば、警戒区域を2の階にわたることができる。
2 機器収容箱を設置 ・各部分から歩行距離50m以下水平距離25m以下
・できるだけ中央の廊下に設置
3 地階・無窓階・11F以上かを確認 該当すれば、一般室の差動S(2)光電Sに変更
4 天井の高さ ・4m未満:感知面積は差動S(2)定温S(0):70、光電S:150、その:60[m2]
・4m以上~8m未満:感知面積は4m以下の場合の半分
・8m以上~15m未満:差動S(2)使用不可
光電S空気菅式、光電分離型、を使用)
5 はりの有無 0.4m以上差動S(2)は感知区域を分ける
0.6m以上光電S分布型は感知区域を分ける
6 学校(7)、図書館(8)、倉庫(14)か? 該当すれば、
・有窓の廊下に光電Sは不要
・一般室は窓無、地階、11F以上でも差動S(2)
7 感知器の設置を除外できる箇所の確認 ・トイレ/浴室/洗面所/シャワー室/壁・天井が不燃材料の押入
8 廊下の長さを確認し光電Sを設置 ・階段まで10m以下は不要
歩行距離30mごとに1個設置
9 室の種類に応じて、感知器を設置

・一般室/排ガス/じんあい/高温/火炎/水蒸気/煙/結露/腐食性ガス/可燃性ガス/廊下/たて穴/勲焼火災など

感知器の台数=(室の面積)÷(1台あたりの感知面積)を小数点切り上げで算出

10 受信機の種類を確認し、終端抵抗を設置 P型1級受信機…機器収容箱or感知器に終端抵抗を設置
P型2級受信機…終端抵抗不要。機器収容箱に発信機(4本線)or末端に回路試験器(2本線)
11 配線 2本配線:終端抵抗が感知器にある場合(P型1級)、末端に回路試験器がある場合(P型2級)
4本配線:終端抵抗が機器収容箱にある場合(P型1級)、機器収容箱に発信機がある場合(P型2級)、枝分かれする配線(共通)

 

上の表では各感知器を以下の略で示しています。

  • 差動S(2):差動式スポット型感知器(2級)
  • 光電S:光学式スポット型感知器
  • 定温S(0):定温式スポット型感知器(特殊)
  • 空気菅式:差動式分布型感知器(空気管式)

 

2. 室と感知器の種類一覧表

次に室の種類ごとに対応する感知器の種類について一覧表にまとめてみました。

 

それぞれの室の特徴に適合する感知器の種類を判断できるようにしましょう。

 

(注)

感知面積…感知器1台あたりの感知面積

高さ上限…感知器を設置できる天井の高さの上限

 

特徴 感知器 感知面積[m2]
高さ4m未満(4m以上)
高さ
上限
備考
一般室 事務室/資料室/倉庫/和室/食堂/機械室/変電室/電気室(電気設備室)/洗い場 差動S(2) ※ 70(35) 8m未満 ※窓無、地階、11F以上では光電Sに変更(学校・図書館・倉庫以外)
排ガス 駐車場/車庫/自家発電室 差動S(2) 70(35) 8m未満 光電S設置不可(排ガスで煙検知不可)
じんあい ごみ収集所/石材加工/押入(不燃材料以外) 定温S特殊(0) 70(35) 8m未満  
高温 ボイラー室/乾燥室 定温S(1) 60(30) 8m未満  
火炎 溶接工場/ガラス工場 定温S(1) 60(30) 8m未満  
水蒸気 湯沸室/脱衣室/洗浄室 定温S(防水) 60(30) 8m未満  
厨房室/調理室/台所 定温S(防水) 60(30) 8m未満  
結露 ポンプ室/水槽室 定温S(防水) 60(30) 8m未満  
腐食性ガス バッテリー室/蓄電池室 定温S(耐酸) 60(30) 8m未満  
可燃性ガス オイルタンク室 定温S(EX防爆) 60(30) 8m未満  
廊下など(風の影響) 廊下/通路/ホール
※風の影響を受けやすい場所
光電S 30m ※ 15m未満 ※学校・図書館・倉庫の有窓階に限り不要
※面積ではなく、歩行距離30m毎に1個
たて穴 階段/エレベータ/パイプシャフト 光電S 150(75) 15m未満  
勲焼火災 電算機室/通信機室/電話機械室 光電S 150(75) 15m未満  

 

上の表では各感知器を以下の略で示しています。

  • 差動S(2):差動式スポット型感知器(2級)
  • 光電S:光学式スポット型感知器
  • 定温S(0):定温式スポット型感知器(特殊)
  • 定温S(1):定温式スポット型感知器(1種)
  • 定温S(防水):定温式スポット型感知器(防水型)
  • 定温S(防酸):定温式スポット型感知器(防酸型)
  • 定温S(防爆EX):定温式スポット型感知器(防爆型)

 

3. 空気管式・光電式分離型・断面図問題のポイント

ここでは空気管式光電式分離型光電式スポット型(断面図の問題)を解答するためのポイントを表にまとめました。

 

各項目ごとに覚える数字が多いので、覚え間違いに注意して学習をすすめてください。

 

項目 ポイント
空気管式 0.6m以上突出したはりがあれば、感知区域を分ける。
・空気管の露出部分を1感知区域ごとに20m以上(20m未満の場合はコイル巻きor二重巻き
・空気管の接続長は1検出部ごとに100m以下
・空気管と感知区域取付面各辺との距離は1.5m以内
・相対する空気管の相互間隔は9m以下(耐火構造)。
・空気管の短い方の相互間隔が6m以下の場合、もう一方の相互間隔を9m以上とすることができる
・天井面高さ15m未満まで設置可能
光電式分離型 ・光軸は、並行する壁から0.6m以上7m以下となるよう設置。
・送光部と受光部は、その背部の壁から1m以内に設置する。
・2つの光軸間は、14m以下
・監視距離は、5m以上55m以下
・対する光軸の高さは天井の高さの80%以上
・光電式分離型を設置する場合、警戒区域の長さを100m以下にできる。
光電式スポット型(断面図) ・水平距離50m以下の範囲内にある階段、エレベーター、パイプダクトは同一の警戒区域とできる。
・階段…垂直距離15mにつき1個(1種・2種)設置。(3種の場合は10mごと)
特定1階段防火対象物の場合は垂直距離7.5mごとに1個(1種・2種)設置
・地下階がある場合、地上階と地下階で警戒区域を分ける。(地下1階のみの場合を除く
・階段は室内に面する部分or上階の床の下面or頂部につける。
・エレベータ、パイプダクトなどたて穴には頂部につける。
・階段は垂直距離45m以内ごとに警戒区域を分ける。

 

4. 系統図のポイント

最後に各種条件からIV線とHIV線の本数を求める系統図の問題を解くためのポイントを一覧表にまとめます。

 

以下表の上から順番に作業を行うことで系統図問題は解くことができます。

 

No. 作業 備考
1 受信機はP型1級orP型2級? P型1級:A,Tあり、終端抵抗あり
P型2級:A,Tなし、終端抵抗なし
2 地区音響装置は一斉鳴動or区分鳴動? 一斉鳴動:B2本のみ
区分鳴動:BC(共通線),B1,B2…
5階以上(地階除く)かつ3000m2超→区分鳴動
3 発信機は専用or兼用? 専用:PL線→IV線
兼用:PL線→HIV線
消火栓と連動あり=兼用
表示灯の電源を受信機から供給=専用
4 共通線の本数? 7警戒区域ごとに共通線1本
5 共通線と表示線との割り振り ・問題文に共通線と表示線との割り振り規則があれば従う。
6 最上階から電線本数を数える。 IV線…L,C,A,T
HIV線…B,BC
※PLは専用→IV線、兼用→HIV線

 

表では各信号線を以下の略で表しています。

  • L:表示線
  • C:共通線
  • B:ベル線
  • BC:ベル共通線
  • A:応答線
  • T:電話線

 

(関連リンク)

消防設備士甲種第4類のおすすめテキストを書いた記事のリンクです。

よろしければご参照ください。

 ↓  ↓  ↓

rikiritsu.com

 

…以上、消防設備士甲種第4類の実技試験-製図問題を解くためのポイントについて書かせていただきました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。